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執筆者の写真tonojazz tonojazz

音の粒子が感じられる弦楽アンサンブル

更新日:2023年7月6日


コンサートホールで音を聞いたのは実に3年ぶりくらい。昨年松本恵さんの制作したCBC番組の録音でご一緒させていただいたチェロ奏者の山際さんからお誘いいただき電文へ。今回は個人的にも大好きなハイドン、メンデルスゾーンでなんとオクテットもあるということですごく楽しみ。最初の1音から久々の生音に鳥肌が立ちます!弦楽器は当たり前ですが一人1音しか出せないにも関わらず、これがトリオや四重奏になると途端に重厚な音も自在に出せる、まるで一人が弾いているような錯覚に陥ります。なぜそんなに息が合うのか、オーケストラでも同じことが言えますがハーモニーを同じタイミングで動かすことができるプレーヤーの力量に釘付けでした。目を閉じるととても大勢で演奏されているように聴こえないのはまさに極められた奏者個々のなせる技ですね。中でもドボルザークのカルテットは初めて生で聞きましたが、現代らしさにびっくりです。中間部の民謡的なメロディーの引用があったりして特徴があるんですが、これは奏法の一部だと思うんですけど、バイオリンとビオラがなんだか古いラジオから出る音のような場面が出てきた時は、何が起こっているのかわからずだた唖然。少なくとも私にはそう聴こえたんですが、これはエフェクト効果なのかその真相を知りたいです。最後のメンデルスゾーンは8人の奏者が奏でる壮大な音のエネルギーに飲まれながら息つく暇もなくあっという間に4部構成の曲が終わってしまい、、とにかく終始、そこで生み出される全ての音が粒子になって空気中を舞い続け、そのシャワーを浴びた感じは本当に心地よかった。いかに自分が普段聞いているAmazonミュージックのスピーカーから流れるハイドンの弦楽四重奏の音だけに耳が慣れているかが思い知らされたのでした。この数年アコースティックの音を聞く機会が断然減ってしまい、音は全てRとL(右と左)から流れるのが普通になっていた自分の毒された感覚をもう一度リセットしなければと心に誓った時間でもありました。音ってボリューム上げて聞くもんじゃなくて、聴こえなければ自分から神経を研ぎ澄ませて聞くのが本来の姿だとハッとしました。それにしても全てにおいて気の抜けないスリルと感動の連続であっという間の1時間半。今回は門下生の方々が先生を囲んでの演奏ということもあり、とても和やかな温かいコンサートでした!弦楽アンサンブル絶対オススメ!!

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